Event / News イベント・ニュース
構造見学会開催
構造が見られるのは建築中だけですので、是非この機会にご参加いただければ幸いです!
ご覧いただきたいポイント
- 幅広のオークフローリング
- 梁の細さ(構造計算)
- 特殊構造用金物
- 紀州材の美しさ
- 開放的な空間を作るための構造の工夫
- デザインを損なわない断熱の工夫
- 薪ストーブ施工の防火対策
- 螺旋階段
参考にしていただける方
- 建築家に依頼したいと考えている方
- 薪ストーブを検討中の方
- 自然素材に興味がある方
- 螺旋階段に興味のある方
- デザインと性能を両立したい方
上記以外にもたくさんみどころがございますが、建築家が敷地を読み解きどういう思考でこの形になったのかなど想像していただきながら見学していただくとより楽しめるかもしれません^^
無垢フローリングワックスにご興味ある方は下記も参考にしてみてください🎵 https://fukuhome.co.jp/blog/20230909/
「角の家」 建築家からのコメント
常時、交通の流れの早い県道には様々な用途の建物がそれなりの形や装飾、看板等の手段を通して客に呼びかけているように立ち並んでいる。計画地はこういった幹線道路と共に速度の軸が異なる幅員の小さいもう一つの道路が面している鋭角の角地である。「角の家」はこのような二面道路に挟まれた敷地に建つ新しい事業戦略を探るためのシンクタンクであり、町人のためのサードプレースの交流の場として計画されている。「角の家」は県道のオーバースケールや大量の交通の流れ、そして周辺の様々な多種の建築形式に対して、小さなスケールの建物でありながらも力強くその存在をしっかりと認識できる形となっている。
先ず、各々の道路から人や物の流れが風景として取られるよう二面道路の軸に並行して連窓を持った長方形のボリュームを配置した。車の流れが主である県道には歩行者に対するスケールとしての配慮も必要であったため、二つのボリュームを平家と2階建に構成し町に対するスケールを調整した。それにより県道からはしっかりと二つのボリュームを立体的に認識することができ、町の背景に馴染んだ雰囲気の建築が作られた。平面計画として二つの長方形の箱は町人の交流の場を複数の用途としても利用できるように空間を大きく分けながらも動線を繋ぐ計画としている。二つの箱がちょうど重なった場所には螺旋階段の垂直動線を設けオフィスに繋ぎ、上下階を上り下りしながら二面道路に面する角地ならではの空間の特徴を体験できる計画としている。また、断面形状については切妻形式とすることで原風景として馴染みのあるイメージを作り上げながら、シンプルなフォルムにまとめ県道のアイストッパになるよう計画した。
構造は木造の軸組を内外部にそのまま現す計画とすることで、この建物が温もりのある木造建築あることを意図的に表している。柱とトラスは均等スパンに計画することで外のパノラミックな風景に呼応して連続的な構造のリズムを内部にも作り出している。小屋組については軸組を現しにしているため、鉛直荷重による登り梁の過大な断面になりがちな形状を避け、トラスとすることで部材のメンバーをミニマムな寸法に抑え木軸組の美しさを表現している。これは構造が作り出す純粋な装飾としてこの「角の家」を印象付けるシンボリックな要素の一つになる。
h e r e 李 圭範
現場担当のコメント
設計営業部の金沢です
建築家との協業はいつも緊張感を持って現場に臨んでいます。建築家の想像力にはいつも驚かされています。建築家の思考を想像し、どういう目的を意図してこの空間の形になったのかなど考えたりします。建築家の創造と施主様が求める暮らしを技術と職人さんとのチームワークで実現することが僕たち現場の仕事となります。
今回の建築はこの敷地にしかできない、この敷地の特性を最大限に活かしていただいた素敵なプランとなっております。特徴はなにより、長方形の2棟の建物が斜めに重なる形状です。斜めに重なることによりプレカット加工に加え、大工さんによる手刻みが必要となりました。また、完成後にシンプルに見せるために構造用金物もこの建物のために製作したものを使用しています。